6月3日 17:53 「二の丑」とは?夏の土用の丑の日、もう一度精をつける機会 | マーケターのつぶやき

「二の丑」とは?夏の土用の丑の日、もう一度精をつける機会

厳しい夏の暑さが本格化するこの時期、「土用の丑の日」という言葉を耳にする機会が増えます。夏の風物詩として、うなぎを食べて精をつける日として広く知られていますが、実はこの土用の丑の日が年に2回巡ってくることがあるのをご存じでしょうか。

この2回目の土用の丑の日を、「二の丑(にのうし)」と呼びます。

土用の丑の日と「二の丑」の定義

まず、「土用」とは、立春・立夏・立秋・立冬の前の約18日間の期間を指します。特に夏土用は、一年で最も暑さが厳しくなる時期と重なるため、体調管理が重要視されます。

そして、「丑の日」とは、十二支(子・丑・寅…)で日付を数える際に、「丑」にあたる日のことです。十二支は12日で一巡するため、約18日間ある土用期間中に、たまたま丑の日が2回巡ってくることがあります。

この際に、土用期間中に最初に訪れる丑の日を「一の丑」、そして2回目に訪れる丑の日を「二の丑」と呼ぶのです。

「二の丑」は毎年あるわけではない?

「二の丑」が存在するかどうかは、その年の暦の巡り合わせによって異なります。毎年必ずあるわけではありません。

土用期間は約18日間と決まっていますが、この期間に「丑の日」が1回だけ訪れるか、それとも2回訪れるかは、十二支の周期(12日)との兼ね合いで決まります。土用入りの日が丑の日から数日しか離れていない場合など、約18日間の期間中に次の丑の日も含まれると、「二の丑」が発生します。

感覚的には、二の丑が発生する確率は約6割と言われており、2回ある年の方が多い傾向にはありますが、毎年必ずあるわけではない、という点を知っておくと良いでしょう。

例えば、今年の2025年の夏土用には二の丑(7月31日)がありますが、来年2026年の夏土用は一の丑のみの予定です。

「二の丑」の意義と過ごし方

日本の食文化において、土用の丑の日にはうなぎを食べる習慣が広く根付いています。これは江戸時代に平賀源内が考案したとされる説が有名で、「う」のつく食べ物を摂ることで夏バテを防ぐという縁起担ぎと、うなぎの栄養価の高さが結びついた結果です。

「二の丑」がある年は、この夏バテ防止の機会がもう一度設けられると考えることができます。一度目の土用の丑の日にうなぎを食べ損ねた方や、今年の夏は特に暑さが厳しいと感じる方にとって、二度目の「丑の日」は体力をつけるための貴重な機会となるでしょう。

必ずしもうなぎでなくとも、栄養豊富な食材や「う」のつく食べ物(梅干し、うどん、牛肉など諸説あります)を積極的に取り入れ、厳しい夏を健康に乗り切るためのきっかけとして「二の丑」を活用してみてはいかがでしょうか。