Google広告で拡張クリック単価(eCPC)が終了
先日、GoogleからGoogle広告で検索広告キャンペーンとディスプレイ広告キャンペーンで現在設定できる拡張クリック単価(eCPC)の提供を終了するという連絡がありました。
拡張クリック単価(eCPC)とは、入札戦略を個別クリック単価に設定している時に利用できる入札の補助機能で、コンバージョンを達成したりする可能性が高い(または低い)と判断した場合、手動で設定した入札単価を自動的に調整してくれる機能となります。
今回は、拡張クリック単価(eCPC)の提供が終了することについて、ご紹介します。
拡張クリック単価(eCPC)の終了タイミング
拡張クリック単価(eCPC)の終了タイミングとしては、2024年10月から検索広告キャンペーンとディスプレイ広告キャンペーンで新規キャンペーンを作成する際に使用ができなくなるということです。
これにより、来月から新規キャンペーンでは拡張クリック単価(eCPC)を設定することができなくなります。
既存のキャンペーンについては、現状で拡張クリック単価(eCPC)を利用しているキャンペーンについては2025年3月までそのまま利用することができ、その後は個別クリック単価の入札戦略に自動で移行されるとのことです。
既存のキャンペーンでも拡張クリック単価(eCPC)を使っていないキャンペーンについては、現状で拡張クリック単価(eCPC)を使っていないので、2024年10月以降は拡張クリック単価(eCPC)を利用することができなくなるようです。
ディスプレイ広告で「クリック数の最大化」を使用していて、「拡張クリック単価」が有効になっている場合、必要なご対応はないようです。
今回、拡張クリック単価(eCPC)が終了することになった背景としては、現在ではGoogle広告を運用する際に自動入札を活用することが増えてきていることがあるかと思います。
現在の広告運用では、コンバージョン獲得を目的にした広告配信を行う場合は、「コンバージョン数の最大化」や「コンバージョン値の最大化」を活用するケースが増えているので、Googleとしては拡張クリック単価(eCPC)を終了しても広告運用への影響が軽微だと考えたのだと思われます。
ただ、懸念点としては、自動入札の「コンバージョン数の最大化」や「コンバージョン値の最大化」を利用する場合、コンバージョン数がある程度獲得できないとコンバージョンを獲得する為の機会学習が進みにくく、パフォーマンスが悪くなる傾向があることです。
現在の拡張クリック単価(eCPC)は、自動入札のこの懸念を払拭する為に利用している傾向がある為、コンバージョン数が少ない広告配信でも自動入札の「コンバージョン数の最大化」や「コンバージョン値の最大化」が上手く最適化ができればと思います。
この辺りは、拡張クリック単価(eCPC)で広告配信を行っている広告については模索していく必要があるでしょう。
今後の入札戦略の設定の方向性
拡張クリック単価(eCPC)がなくなることで、今後はコンバージョン獲得を目的にした広告配信を行う場合は、下記の2つが有力な候補になるでしょう。
■コンバージョン獲得を目的にした広告配信のオススメ入札戦略
・コンバージョン数の最大化
・コンバージョン値の最大化
コンバージョン獲得を目的にしない広告配信については、下記の入札戦略が有力な候補になるかと思います。
■コンバージョン獲得を目的にしない広告配信のオススメ入札戦略
・クリック数の最大化
※クリック数最大化の入札戦略については日予算の変更を頻繁にすると配信が止まることもある為、注意が必要です。
拡張クリック単価(eCPC)は、現状では限定的にしか活用していない為、広告配信全体としては影響が軽微ですが、配信するサイトによっては大きな影響が発生する為、サイトによっては広告配信のやり方を改めて見直す必要があるかもしれません。
拡張クリック単価(eCPC)が終了しても対応できる準備を進めていきましょう。