サッカー日本代表が歴史を塗り替えました!
14日に行われた国際親善試合で、森保ジャパンはサッカー王国ブラジルに対し、0-2の劣勢をひっくり返す大逆転勝利を収め、スコアは3-2。国際Aマッチでは過去13戦未勝利だったブラジルを相手に、ついに史上初の快挙を成し遂げました。
この劇的な一戦は、単なる親善試合の勝利に留まりません。W杯で上位進出を目指す日本にとって、世界トップレベルと伍する自信を与え、今後のFIFAランキングを大きく変動させる起爆剤となります。「超えられない壁」を打ち破った日本代表のドラマと、2026年W杯に向けた大きな展望を分析します。
敗色濃厚からの大逆転劇
試合は前半、ブラジルが誇る個の力を前に、日本は苦しい展開を強いられました。26分、32分と立て続けに失点を喫し、前半を0-2のビハインドで折り返すという、まさに「敗色濃厚」な状況でした。
しかし、後半に入ると森保ジャパンはギアを一段上げ、二つの大きな要因が流れを一変させます。
一つは、森保一監督の「攻撃的な采配」です。後半早々、時間限定で出場していた久保建英選手に代えて、負傷明けの伊東純也選手を投入。彼をシャドー(攻撃的MF)のポジションに置くなど、ブラジル守備陣をかく乱する狙いが明確でした。
そして、もう一つの要因が選手たちのメンタリティです。ハーフタイムのロッカールームでは、ネガティブな空気は一切なく、選手たちが冷静に後半の戦い方を話し合い、「どうやったら負けない」ではなく「こうやったら勝てる」という強い闘争心を持ってピッチに戻ったことが、逆転の土台となりました。
この流れの中で、日本は怒涛のゴールラッシュを見せます。52分、相手のミスを見逃さなかった南野拓実選手が冷静にゴールを決め、反撃の狼煙を上げます。さらに62分、采配が的中し、伊東選手の正確なクロスを中村敬斗選手がダイレクトボレーで叩き込み、一気に同点に。そして71分、再び伊東選手のコーナーキックから、ゴール前の上田綺世選手が豪快なヘディングで叩き込み、ついに逆転劇を完成させました。
14度目の正直、歴史的初勝利の重み
ブラジル代表との国際Aマッチにおける過去の対戦成績は、日本の2分け11敗。一度も勝利を掴むことができなかった「超えられない壁」でした。
今回の勝利は、この通算14回目の対戦で初めて挙げた白星であり、その歴史的意義は計り知れません。ワールドカップ優勝5度を誇る「サッカー王国」を相手に、0-2の劣勢からひっくり返したという事実は、選手たちの精神的な成長と、チームとして世界トップレベルと戦える自信を確立させたことを示しています。
W杯の組み合わせに直結!高まる「ポット2」入りの期待
このブラジル戦での勝利は、今後のFIFAランキングに極めて大きな影響を与えます。
FIFAランキングは、次回のワールドカップ(2026年北中米大会)のグループステージ組み合わせ抽選会で、出場国を実力に応じて振り分ける「ポット分け」の基準となります。
【ポット分けとは】 W杯の組み合わせ抽選では、出場国が実力順に「ポット1(最上位シード)」、「ポット2」、「ポット3」、「ポット4」に分けられます。ポット2に入ることで、ポット1の超強豪国との同組を避けられる可能性が高まり、グループステージを突破する上で組み合わせが格段に有利になります。
FIFAランキングで格上のブラジル(6位)から勝利を収めたことで、日本代表はポイントを大きく獲得することが確実視されます。最新ランキング(9月発表時)で19位だった日本は、ランキングを大きく上昇させ、ポット2入りに大きく近づくことになります。
2026年W杯は史上初の48カ国開催となり、ポット1には開催国3カ国とFIFAランキング上位9カ国が入ります。日本がポット2に入ることができれば、前回大会のようにポット1やポット2の強豪と死の組に入るリスクを軽減でき、より有利な組み合わせとなる可能性が高まります。
今回のブラジル撃破は、単なる親善試合の勝利ではなく、2026年W杯での「史上最高成績」を目指す日本代表にとって、未来を切り開く歴史的な一歩となりました。

