おでんの具材として根強い人気があるじゃがいも。ホクホクとした食感と、つゆが染みた優しい味わいは格別です。しかし、コンビニおでんでは、煮崩れを防ぐためにじゃがいもは定番具材から外れていることが多いです。
そこで今回は、コンビニで買ってきたおでんのつゆを濁らせずに、家庭でホクホクの美味しいじゃがいもを追加するための「ちょっとしたコツ(下ごしらえ)」をご紹介します。
成功のコツ①:煮崩れしにくいじゃがいもを選ぶ
じゃがいもにはいくつか種類がありますが、おでんに使うなら煮崩れしにくいメークインを選ぶのが一番おすすめです。ホクホクとした食感が魅力の男爵いもは、煮崩れしやすいため、形をきれいに保ちたい場合はメークインを選びましょう。
成功のコツ②:煮崩れを防ぐ「下ごしらえ」の秘訣
皮をむいたじゃがいもをそのままおでんに入れると、高確率でつゆが濁ってしまいます。ホクホクで形を保ったまま仕上げる秘訣は、「水から茹でて、一度冷ます」ことです。
【手順】
- 形を整える
- じゃがいもの皮をむき、おでんに入れるサイズに切ります。
- 角を包丁で薄くそぎ落とす「面取り」をすると、煮崩れを大幅に防げます。
- 水からゆっくり茹でる
- 鍋にじゃがいもと、かぶるくらいの水を入れます。
- 水から火にかけ、竹串が「すっと通る一歩手前」くらい(少し芯が残る程度)の硬さになるまで茹でます。
- 冷ます(味が染みる準備)
- 茹で上がったら、じゃがいもを鍋から取り出し、完全に冷まします。冷める間にじゃがいもの細胞が引き締まり、煮崩れしにくくなります。
成功のコツ③:おでんへの「投入と仕上げ」
下ごしらえを終えたら、コンビニおでんのつゆに加えます。
- 加えるタイミング: じゃがいもはすでに火が通っているので、他の具材が十分に温まった「最後の方」に加えます。
- 火加減に注意: 煮込むのではなく、「温める」イメージで。おでんのつゆが沸騰しないよう、弱火(約80℃)を保ちましょう。沸騰させると具材が踊り、煮崩れの原因になります。
- 一度冷ますと味が染みる
- 加熱後、一度火を止めて30分〜1時間ほど放置してから再度温め直すと、冷める過程でじゃがいもに味がより深く染み込み、美味しくなります。
このひと工夫を加えるだけで、コンビニおでんのつゆを濁らせることなく、味がしっかり染みたホクホクのじゃがいもを自宅で楽しめます。ぜひ試してみてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. なぜ、じゃがいもは「水から」茹でる必要があるのですか?
A. じゃがいもに含まれる「ペクチン」という成分を、時間をかけてゆっくり加熱することで固めるためです。この工程を経ると、じゃがいもの外側がコーティングされたような状態になり、長時間煮ても煮崩れしにくくなります。沸騰したお湯に入れると、表面だけが急に加熱されてしまい、この効果が得られません。
Q2. 煮崩れしやすい「男爵いも」でも、この方法で大丈夫ですか?
A. メークインに比べると難易度は上がりますが、下ごしらえをすれば煮崩れを防ぐことは可能です。特に面取りを丁寧に行い、「水から茹でて冷ます」工程をしっかり実践し、おでんのつゆに入れてからは絶対に沸騰させないように弱火で温めるようにしてください。
Q3. 面倒なので、電子レンジで下ごしらえを済ませてもいいですか?
A. 電子レンジで完全に加熱してしまうと、急激に熱が入るため、じゃがいもが煮崩れしやすい状態になってしまうことがあります。形を保ちたい場合は、「水から茹でる」のが最善ですが、時短したい場合は、竹串が半分くらい入る程度の「半生の状態」で加熱を止め、残りを煮汁で温めるようにすると失敗が少なくなります。
ホクホクじゃがいもを楽しむための最終チェック
この記事で紹介した、コンビニおでんにじゃがいもを加えるための最重要ポイントをもう一度確認しましょう。
- 品種選び: メークインがおすすめです。
- 下ごしらえ: 水から茹でて冷ますことで、煮崩れを防止します。
- 調理: 煮汁に入れてからは沸騰させないようにしましょう。
このひと手間を加えるだけで、お店では味わえないホクホクのじゃがいもを、自宅のおでんで楽しむことができます。ぜひ、試してみてください!

