Google広告で目標CPAや目標ROASを設定しているキャンペーンの入札挙動が、2026年8月17日に大きく変わります。これまでは設定値から多少ズレていてもシステムがうまく調整してくれていましたが、今後は「設定された目標値通りに厳格に動く」ようになります。
アカウントの設定と実実績にズレがあるまま当日を迎えると、予期せぬCPA高騰や配信の激減を招くリスクがあります。手遅れになる前に押さえておきたいポイントと、現場ですぐに進めるべき対応を整理しました。
Q1. 2026年8月の仕様変更で何が変わるのですか?
▼ 変更の概要 目標CPAや目標ROASなどの目標値に基づく入札戦略において、これまでシステム側にあった「設定値と実績のズレを柔軟に吸収するクッション機能」が完全になくなります。適用開始日は2026年8月17日からで、検索キャンペーン、ショッピングキャンペーン、P-MAXキャンペーン、デマンド ジェネレーション キャンペーンが対象となります。
▼ 背景と狙い Googleは自動入札の精度向上と「設定されたルールへの厳格な準拠」を進めています。これまではシステム側が気を利かせて実態に合わせた調整を行っていましたが、今後は「管理画面の数値を絶対のルールとして扱う」仕様へと完全に舵が切られます。
Q2. アップデートによりどのような配信挙動の変化が起きますか?
▼ これまで(クッション機能あり) 予算制限やオークションの変動などの影響がある場合、システムが設定された目標値よりも緩い(実態に合わせた)値を使って柔軟に最適化を図るケースがありました(例:目標10ドルに対し、実際は5ドルで効率よく獲得)。
▼ 変更後(厳格化) 予算状況に関わらず、管理画面で設定した「目標値」に忠実かつ厳格に合致させる形でオークションの入札が強制されます。設定値と実態のギャップが、そのままダイレクトに配信結果やコストに反映される仕組みに変わります。
Q3. 運用現場にはどのようなリスクや影響が出ますか?
▼ ケース1:好調なキャンペーンでの「見かけ上のCPA高騰」 「目標値よりも安い単価」で好調に動いていたキャンペーンの場合、システムが本来の高めの目標値に向けて入札を強めるため、実際の獲得単価が引き上げられてしまうリスクがあります。
▼ ケース2:非現実的な設定での「配信の激減」 実際の獲得効率が悪いにもかかわらず、厳しい目標値を設定したまま放置しているアカウントでは、システムが目標達成不能と判断し、インプレッションや獲得数が激減する状態に陥る可能性があります。直近30日間の実績と現在の目標値に「20%以上の乖離」があるキャンペーンは特に注意が必要です。
Q4. 変更日に向けて、今すぐどのような対応を進めるべきですか?
▼ 現場ですぐに進めるべき4つのステップ
-
アカウント全体の棚卸し: 目標CPAや目標ROASを設定している全キャンペーンについて、設定値と直近30日間の実実績にどれくらいの乖離があるかを洗い出します。
-
好調な実績の維持(目標値の引き下げ): 「目標よりも安く獲得できている」状態を維持したい場合は、8月17日を迎える前に目標値自体を実際の低い実績値へと変更しておきます。
-
厳しい目標値の再設計: 実態が追いついていないキャンペーンは、配信激減を回避するために、現実的な数値へと目標値を少しずつ緩めて再設計します。
-
関係者への事前共有: 仕様変更に伴い、リリース直後に一時的な数値ブレや配信量の変動が生じる可能性があることを、あらかじめ社内やクライアントへ共有しておきます。
8月17日の変更に向けて、今週からアカウント点検を始めよう
今回のGoogle広告のアップデートは、システム側の「忖度」がなくなる分、運用者が設定している数値の正確性がこれまで以上にダイレクトに成果へ跳ね返る仕様変更です。
「気づいたらCPAが高騰していた」「配信が急に止まったように減ってしまった」という事態を防ぐためにも、8月17日を迎える前に必ず全キャンペーンの設定値と実実績の乖離を確認し、必要に応じた目標値の再調整を進めていきましょう。

