1. インデックスされない原因を見極める重要性
Google Search Console(GSC)を使っていると、「クロール済み – インデックス未登録」というステータスに直面することがあります。
これは、Googlebotがページをクロールしたにもかかわらず、検索インデックスには登録しなかった状態です。
「せっかく書いた記事が検索結果に出てこない」「なぜインデックスされないのか原因がわからない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、この状態が表示される理由を技術面・コンテンツ面から解説し、インデックス登録されるための具体的な改善策をステップごとにご紹介します。
2. 「クロール済み – インデックス未登録」とは?
このステータスの意味はシンプルです。Googleのクローラー(Googlebot)はページを訪れ、内容も取得しています。
しかし、最終的な判断として「検索結果には載せない」と判定されています。
これは、以下のような理由が考えられます:
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内容が他と似ている、もしくは質が低い
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クローラーはアクセスできたが、読み取りが不完全だった
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Google側のアルゴリズム的な評価で掲載に至らなかった
単にクロールされていないわけではないので、「なぜ登録しなかったか?」という視点が非常に重要です。
3. まずはSearch ConsoleのURL検査ツールで確認
対応の第一歩は、Search Consoleの「URL検査」ツールを使って対象ページの状態をチェックすることです。
URL検査では次のような情報が取得できます:
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インデックスの状態(登録済み/未登録)
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最終クロール日とクロール結果
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HTTPステータスコード(200, 404, 301など)
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モバイルユーザビリティ・構造化データ
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noindexタグやrobots.txtによるブロックの有無
🔍ポイントチェック:
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200 OKで返されているか?(ページは正しく表示されるか)
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noindexタグが入っていないか?
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クロール済みなのに「インデックス未登録」の理由が見つからない場合、Google側の評価が要因です
4. 原因①:コンテンツが薄い・価値が低いと判断されている
Googleが「このページはインデックスするほどの価値がない」と判断した可能性がもっとも高いです。
では、Googleが“中身が薄いページ”と判断する基準はどこにあるのでしょうか?
❌ 薄いと判断されやすいケース:
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単純な商品紹介+リンクだけのアフィリエイトページ
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他のブログと似た構成・表現(差別化がない)
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画像や動画ばかりで、テキスト情報が乏しい
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検索キーワードとページの内容がズレている
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300〜500文字程度のボリュームで終了している
✅ 検索エンジンが好む高品質なコンテンツとは?
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ユーザーの疑問を先回りして答える構成
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実体験や独自の考察が含まれている
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見出しごとに深掘りされた情報がある(網羅性)
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E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を意識した内容
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読了感のあるボリューム(1,500〜2,000文字以上)
たとえば、ただ「おすすめのカメラ5選」を紹介するだけではなく、「選ぶときのポイント」や「スペック比較表」、「実際に使用した感想」などを盛り込むと、Googleからの評価が上がりやすくなります。
5. 原因②:内部リンク・導線が弱い
検索エンジンは、他のページからのリンクを“信号”として評価しています。
新しく追加したページに内部リンクがまったくないと、Googleは「重要度が低いページ」と見なす可能性があります。
🔗 内部リンクの強化方法:
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関連記事から自然にリンクを張る(文中リンクが効果的)
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人気記事やカテゴリーページに紐付ける
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トップページやサイドバーに表示されるようにする
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パンくずリストやタグ一覧を使って構造を整理する
特にブログやメディアサイトでは、「孤立ページ」が多いとインデックスされにくくなるため、サイト全体の内部構造も見直しましょう。
6. 原因③:技術的なエラーや設定ミス
技術的なミスが原因でインデックスされないケースも少なくありません。以下の項目を順番に確認してみてください。
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HTTPステータスを確認する
対象ページが「200 OK」で返されているかどうかを確認してください。404(ページが存在しない)や500(サーバーエラー)になっていると、Googleはインデックスできません。 -
robots.txtの設定を確認する
「Disallow」や「User-agent」でGooglebotのアクセスをブロックしていないかチェックしましょう。意図しないブロックが原因でクロールはできても、インデックスされないことがあります。 -
metaタグ(noindex)の有無を確認する
<meta name="robots" content="noindex">
がページに含まれていると、インデックス登録はされません。WordPressなどのCMSでは、SEOプラグインの設定で自動的に付与されることもあるので注意が必要です。 -
canonicalタグの指定を見直す
canonicalタグが他ページ(たとえばトップページやカテゴリーページ)を指している場合、「このページは本家ではない」と判断され、インデックス対象から外れる可能性があります。 -
JavaScriptによるレンダリングをチェックする
ページの主要コンテンツがJavaScriptで動的に生成される場合、Googlebotが読み取れないことがあります。Search Consoleの「URL検査」機能でレンダリング後の表示を確認して、コンテンツが見えているかを確認しましょう。
特にWordPressでは、プラグインが意図せずnoindexを付けるケースもあります。All in One SEOやYoastなどを使っている場合は、個別記事ごとの設定も確認しましょう。
7. インデックス登録をリクエストする際の注意点
改善後は、Search Consoleの「インデックス登録をリクエスト」機能を使って、再クロールを促しましょう。
ただし、これは“魔法のボタン”ではありません。リクエストしてもGoogleが不適切と判断すれば、再び未登録のままです。
✅ リクエスト前に確認すべきこと:
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中身を十分に改善したか
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他記事からの内部リンクを追加したか
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技術的な問題がクリアされているか
再リクエストの乱用はスパムと見なされる可能性もあります。1ページにつき1〜2回までに留めるようにしましょう。
8. それでもインデックスされない時の対処法
どうしてもインデックスされない場合、次のような選択肢もあります:
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記事の統合・リライト:他の類似ページと統合して1つの強力なページにする
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構成変更:狙うキーワードや切り口を変えて、検索意図に合う形にリライト
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URL変更(慎重に):新しいURLで再投稿する。ただし、リダイレクト処理を忘れずに
また、サイト全体の品質が低いと、ドメイン全体の評価が落ち、新規ページのインデックス率が下がることもあります。1記事単体ではなく、サイト全体の見直しも必要です。
9. よくある質問(FAQ)
Q. インデックスリクエストを毎日しても大丈夫ですか?
A. 同一URLへの連続リクエストは避けてください。スパム扱いされるリスクがあるため、1〜2回にとどめ、あとは自然クロールを待ちましょう。
Q. 「検出 – インデックス未登録」との違いは?
A. 「検出」はまだクロールされていない状態。「クロール済み」は訪問済みだがインデックスされていない状態です。対処法が異なります。
Q. サーチコンソール上はインデックス未登録だが、実際は検索結果に出るのはなぜ?
A. タイミングの問題で、インデックスが反映されるまでに時間差がある場合があります。また、検索キーワードによって表示・非表示が変わることもあります。
まとめ
「クロール済み – インデックス未登録」は、SEOの現場でよく見られるステータスですが、正しい知識と対処を行えば回避・改善できます。
✅ポイントまとめ:
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URL検査で状態を正確に把握する
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コンテンツの品質とオリジナリティを最優先
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内部リンクで評価を高める
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noindex・canonical・robots.txtの設定に注意
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無闇なリクエストはNG。改善後に再申請
継続的にサイト全体の価値を高めることが、インデックス率を上げ、検索流入を増やす近道です。