6月3日 17:53 メルカリの詐欺被害に遭わないために!知っておくべき最新の罠と防御策 | マーケターのつぶやき

メルカリの詐欺被害に遭わないために!知っておくべき最新の罠と防御策

フリマアプリのメルカリは、手軽に不用品を売買できる便利なサービスです。しかし、その手軽さゆえに、残念ながら詐欺の温床にもなってしまっているのが現状です。「まさか自分が」と思っていても、巧妙な手口によって知らず知らずのうちに被害に遭う可能性も。

今回は、メルカリで特に増えている詐欺の手口とその対策、そして万が一被害に遭ってしまった場合の対処法について、出品者と購入者それぞれの視点から詳しく解説します。安全にメルカリを利用するために、ぜひ最後までお読みください。

急増・巧妙化するメルカリ詐欺の具体的な手口

詐欺師たちは常に新たな手口を考え出し、利用者の隙を狙っています。ここでは、特に注意すべき代表的な詐欺の手口をご紹介します。

1. 商品のすり替え・返品詐欺

この手口は、特に出品者が被害に遭いやすいものです。購入者が商品を受け取った後、「送られてきたものが違う」「不良品だ」などと虚偽の理由をつけて、まったく別の商品や偽物を返品し、返金を要求してきます。例えば、本物のブランド品を送ったのに、偽物や壊れた品物が返送されてくるケースが報告されています。特に高額商品やブランド品が狙われやすい傾向にあります。

2. 不正アクセス・アカウント乗っ取り(フィッシング詐欺含む)

これは非常に危険な手口で、あなたの個人情報や金銭が狙われます。

  • フィッシング詐欺:メルカリを装った偽のメールやSMSを送りつけ、「アカウントの利用制限」「本人確認のお願い」「ポイントやクーポンの配布」といった文言で不安や期待を煽り、偽サイトへ誘導します。そこでIDやパスワード、クレジットカード情報などを入力させて盗み取るのが目的です。
  • 不正出金被害:盗み取られたログイン情報を使って、あなたのアカウントにチャージされた売上金や登録済みのクレジットカードから、勝手に商品を購入されたり、現金を引き出されたりする被害です。

3. 架空出品・後払いサービス悪用詐欺

出品者が実際には持っていない商品をメルカリに出品し、購入者に購入させます。その後、出品者は別のECサイトなどで後払いサービスを利用してその商品を購入し、直接購入者のもとへ発送します。購入者は商品を受け取りますが、出品者は後払いの請求を無視し続け、最終的に後払いの督促が購入者へ届いてしまい、購入者が二重に料金を支払うことになります。

4. 偽物の販売詐欺

ブランド品や人気キャラクターグッズなどの偽物を、あたかも本物であるかのように偽って販売する手口です。写真だけでは本物と見分けがつきにくく、高額な代金を支払った後に偽物と発覚するケースが後を絶ちません。

5. 「箱だけ」「写真だけ」詐欺

悪質な出品者が、商品の全体写真ではなく、巧妙に撮影された箱や商品の写真のみを掲載し、あたかも本体が含まれているかのように見せかけて出品します。商品説明文の目立たない場所に「箱のみ」「ケースのみ」「写真のみ」などと小さく記載されていることが多く、購入者が説明をよく確認しないと、箱や写真だけを高値で購入してしまうことになります。

6. 商品到着前の受取評価要求

商品がまだ手元に届いていないのに、出品者が購入者に対し、先に受取評価をするようしつこく要求してくる手口です。メルカリでは、受取評価が完了すると出品者に売上金が入金される仕組みのため、詐欺師はこれを悪用します。もし商品が届かなかったり、問題があったりした場合でも、一度受取評価をしてしまうと、メルカリ事務局からの補償を受けにくくなる可能性があります。

被害に遭わないための対策

詐欺の被害に遭わないためには、日頃から意識して対策を行うことが重要です。出品者と購入者、それぞれの立場での対策を見ていきましょう。

出品者向けの対策

  • 商品の詳細な記録を残す:発送前の商品の状態、特に傷や汚れ、付属品の有無などを写真や動画で記録しておきましょう。梱包作業を動画で残すのも有効です。万が一、すり替えや破損のクレームがあった際の有力な証拠になります。
  • 追跡可能な発送方法を利用する:特に高額商品やブランド品は、追跡番号があり、配送状況が確認できる発送方法を選びましょう。これにより、商品の到着状況が明確になり、トラブル時に役立ちます。
  • 不審な購入者には注意する:極端に評価が少ない、悪い評価が多い、取引メッセージが不自然、丁寧さに欠けるなどの特徴がある購入者には、慎重に対応しましょう。
  • 返品対応はガイドラインに沿って冷静に:購入者から返品要求があった場合、まずはメルカリ事務局のガイドラインを確認し、指示に従って冷静に対応してください。安易に返金に応じたり、個人情報を教えたりしないようにしましょう。

購入者向けの対策

  • 商品説明を徹底的に確認する:商品画像だけでなく、商品説明文を隅々まで読み込みましょう。「箱のみ」「ケースのみ」「写真のみ」といった記載がないか、特に注意深くチェックしてください。不明な点は必ず購入前に出品者に質問しましょう。
  • 出品者の評価と取引履歴を確認する:購入前に、出品者の評価内容過去の取引履歴を必ず確認しましょう。悪い評価が多い、短期間に大量出品している、評価コメントに不審な点がある場合は注意が必要です。
  • 不自然な低価格には警戒する:相場よりも著しく安い商品には、何か裏があると考えましょう。偽物である可能性や、商品説明に隠れた罠があるかもしれません。
  • フィッシング詐欺に絶対に引っかからない
    • メルカリからの連絡は、必ず公式アプリや公式サイトからログインして確認しましょう。
    • 不審なメールやSMSに記載されたリンクは絶対にクリックしないでください
    • パスワードは使い回しを避け、複雑なものを設定しましょう。二段階認証の設定も強く推奨します。
  • 受取評価は商品を確認してから:商品が手元に届き、中身を確認し、問題がないことを確認してから受取評価を行ってください。出品者から先に評価を求められても、安易に応じないでください。

万が一被害に遭ってしまった場合の対処法

もしも詐欺被害に遭ってしまったかもしれないと感じたら、焦らず冷静に対処することが重要です。

  1. メルカリ事務局へ連絡する:これが最も重要な第一歩です。トラブルの内容をできるだけ詳細に伝え、スクリーンショットなどの証拠があれば添付しましょう。事務局が間に入って対応してくれる場合があります。
  2. 証拠を残す:出品者とのやり取り、商品の状態、配送状況など、トラブルに関するあらゆる情報をスクリーンショットなどで保存しておきましょう。これらは後々の対応で重要な証拠となります。
  3. 警察へ相談する:被害内容によっては、警察への相談も検討しましょう。詐欺被害届を提出することで、捜査に繋がる可能性があります。
  4. クレジットカード会社へ連絡する:不正利用の可能性がある場合は、すぐに利用しているクレジットカード会社に連絡し、利用停止や請求の取り消しを依頼しましょう。

メルカリの新しい詐欺対策と補償制度について

メルカリでは、増加する詐欺被害に対し、2025年5月に不正利用者の「徹底的な排除」と、正しく利用しているユーザーの「徹底的な救済」を目指す新方針を発表しました。

  • AI技術を活用した不正監視の強化:AIが疑わしい取引や行動パターンを学習し、自動でリスクの高いアカウントを検知。利用制限などの対応を強化することで、詐欺を未然に防ぐ取り組みを進めています。
  • 「メルカリ鑑定センター」の設立(2025年9月稼働予定):特に偽ブランド品の撲滅に力を入れるため、鑑定体制を強化します。鑑定対象商品を拡大し、万が一鑑定に不備があった場合の買取保証なども検討されています。
  • 「全額補償サポートプログラム」の開始(2025年7月開始予定):ユーザーがメルカリのルールを守って取引しているにもかかわらず、万が一詐欺やトラブルに巻き込まれた場合、購入代金や販売利益の全額をメルカリが補償するという画期的な制度です。これにより、ユーザーはより安心して取引できるようになります。

メルカリで安全に取引するために

メルカリは非常に便利なサービスですが、安全に利用するためには、私たちユーザー自身の注意深さが何よりも大切です。詐欺の手口を知り、適切な防御策を講じることで、多くのトラブルは回避できます。

また、メルカリも安全対策に力を入れています。新しい補償制度なども活用しつつ、「少しでもおかしいと感じたら、取引を中止する勇気も必要」という意識を持って、賢くメルカリを利用していきましょう。