🍠スーパーの黒い蜜、実は美味しさのサイン?さつまいもの美味しい見分け方 | マーケターのつぶやき

🍠スーパーの黒い蜜、実は美味しさのサイン?さつまいもの美味しい見分け方

スーパーでさつまいもを選んでいるとき、表面や切り口に黒っぽい液体が滲んでいるのを見て、「傷んでるのかな?」と思わず避けてしまったことはないでしょうか。実はテレビ番組でも、さつまいもの端を切ったときに蜜が出ているものほど美味しいと紹介されていて、あの黒い蜜、傷みのサインどころか「甘さの証拠」なのだそうです。とはいえ、見分け方は蜜だけではありません。皮の色や形、持ったときの重さなど、スーパーの店頭でもチェックできるポイントがいくつもあります。さらに、選び方だけでなく保存の仕方でも甘みが変わってくるそうなので、あわせて調べてまとめてみました。

🍠 黒い蜜の正体

さつまいもの表面や切り口ににじみ出る黒っぽい液体は、糖分が豊富な証拠。糖度が高くなったさつまいもほど、この蜜が出やすいと言われています。

黒い蜜=傷みではなく甘さのサインだった

さつまいもを切ったときに切り口からじわっと出てくる黒っぽい樹脂状の液体は、さつまいもに含まれるでんぷんが糖に変わる過程で染み出したものなのだそうです。さつまいもは加熱したり時間が経ったりすることで、でんぷんが酵素の働きによって麦芽糖(マルトース)に変化していき、その糖分が豊富な部分ほど、切り口や表面ににじみ出やすくなるのだといいます。つまり、蜜の量は糖化がどれだけ進んでいるかの目安になっているわけです。

テレビ番組でも、さつまいもの端を切って蜜が出ているものほど美味しいと紹介されていたそうで、スーパーに並んでいる時点ですでに蜜が出ているものは、それだけ糖度が高まっている状態と考えられます。見た目が黒っぽく変色していると、カビや腐敗を連想して不安になる方もいると思いますが、蜜は糖分そのものが固まったようなものなので、体に害はなく安心して食べられるとされています。見た目だけで「傷んでいる」と判断して避けてしまうのは、実はもったいないポイントかもしれません。

美味しいさつまいもの見分け方

①皮の色が均一で濃い赤紫〜赤褐色

色ムラが少なく、皮全体がきれいな赤紫〜赤褐色をしているものが良品とされています。皮の色は品種による違いもありますが、同じ品種の中で比べたときに色が薄い、あるいは部分的に色が抜けたように白っぽくなっているものは、生育が十分でなかったり、日光に当たりすぎて傷んでいたりする可能性があるようです。売り場で似たような大きさのものが並んでいたら、色の濃さと均一さを見比べてみると選びやすくなりそうです。

②表面に傷や黒ずみがない

黒い蜜とは別に、表面にできた黒い斑点やへこみは傷んでいるサインであることが多いようです。蜜の跡は切り口やその周辺からにじみ出るように広がるツヤのある見た目になるのに対し、傷みによる黒ずみは点状に散らばっていたり、カビのようにふわっとした質感だったりすることが多いので、ツヤの有無や広がり方で見分けるとわかりやすいようです。特にへこんでいる部分やひび割れの周辺は傷みが進みやすいので、そうした箇所がないかもあわせてチェックしておきたいポイントです。

③ひげ根の穴が浅く少ない

さつまいもの表面には、育つ過程でひげ根が生えていた跡が小さな穴として残っています。この穴が深かったり数が多かったりするものは、土の中でひげ根がしっかり張っていた分、繊維質(スジ)も多くなりやすく、食べたときに筋っぽさを感じやすいと言われています。逆に穴が浅く、数も少なめのもののほうが、繊維が少なく口当たりが滑らかになりやすいようです。手に取ったときに表面をさっと見て、穴の目立たないものを選ぶと失敗が少なそうです。

④ずんぐりした紡錘形

両端が細くなりすぎず、中央にかけてふっくらと膨らんだ紡錘形のものが、糖分やでんぷんをしっかり蓄えていて甘みが乗りやすい形とされています。反対に、細長くひょろっとした形のものは、生育中に十分な栄養や水分を蓄えられなかった可能性があり、水っぽかったりパサついたりすることがあるようです。同じ売り場で選ぶなら、ずんぐりとした丸みのある形を優先すると良さそうです。

⑤持ったときにずっしり重い

見た目のサイズの割に軽く感じるものは、収穫からの日数が経って水分が抜けていたり、内部に空洞ができていたりすることがあるようです。さつまいもは中身の水分と繊維がぎっしり詰まっているほど重みを感じやすいので、似たようなサイズのものを両手に持ち比べてみて、より重みを感じるほうを選ぶと、中身が詰まったものに当たりやすくなりそうです。

⑥切り口から蜜が出ている

冒頭からお伝えしている通り、切り口や表面に黒っぽい蜜が出ているものは糖度が高いサインです。丸ごと1本の状態では蜜を確認しづらいですが、パック入りでカットされているものや、切り口が見える状態で陳列されているものであれば、蜜がにじんでいるかどうかをその場でチェックできます。特に「熟成芋」「蜜芋」といった表示がある商品は、あらかじめ糖化が進んだ状態で店頭に並んでいることが多いようなので、あわせて表示にも注目してみてください。

保存の仕方でも甘みが変わる

さつまいもは掘りたての新鮮な状態よりも、収穫後1〜2ヶ月ほど13〜15℃程度の常温で貯蔵したもののほうが、でんぷんが糖に変わって甘みが増すと言われています。これは前述の糖化と同じ現象で、時間をかけてゆっくり熟成させることで、でんぷんが分解されて糖分に変わっていく量が増えていくためのようです。生産者の間でも、掘りたてをすぐに出荷せず、一定期間貯蔵してから出荷する「予措(よそ)」と呼ばれる工程を挟むことがあるそうで、店頭で「熟成」「貯蔵」といった表示があるものは、この工程を経て糖化が進んだ状態である可能性が高いと言えそうです。

家庭で保存する場合も、この温度帯を意識すると良さそうです。さつまいもは寒さに弱く、冷蔵庫のような低温(目安として10℃以下)で保存すると低温障害を起こして傷みやすくなるため、新聞紙などで包んで風通しの良い冷暗所に置いておくのがおすすめとされています。すぐに使い切らない場合は、1本ずつ新聞紙に包んで段ボールなどに入れておくと、急激な温度変化や乾燥を防ぎながら、ゆっくりと糖化を進めやすくなるようです。

🍠 黒い蜜を見つけたら「当たり」のサイン

調べてみると、さつまいも選びは「傷んでいなさそうな見た目のきれいなもの」を選べば良いわけではなく、皮の色や形、ひげ根の跡、重さ、そして黒い蜜の有無まで、いくつものポイントを組み合わせて見ると精度が上がることが分かりました。特に黒い蜜については、避けたくなる見た目とは裏腹に、でんぷんが糖に変わった証拠としての「甘さのサイン」だったというのは、知っているのと知らないのとで選び方が大きく変わりそうなポイントです。

また、選び方だけでなく、買った後の保存の仕方でも甘みが変わってくるというのも見逃せないところでした。すぐに食べる予定がない場合は、冷蔵庫に入れず新聞紙に包んで冷暗所に置いておくだけでも、糖化がゆっくり進んで甘みが増していく可能性があるので、選び方とあわせて実践してみる価値がありそうです。

これまで見た目の色つやや形だけで何となく選んでいたという方も、次にスーパーの野菜売り場に立ったときは、切り口に蜜がにじんでいないか、持ったときにずっしり重みを感じるかといった点まで、ぜひチェックしてみてください。ちょっとした手間で、より甘くて美味しい一本に出会える確率が上がりそうです。