甘辛いみそ味で、ご飯が進む「さばのみそ煮」。和食の定番として親しまれている一方で、「さばの臭みが気になる」「皮が破れて見た目が悪くなる」「みそを入れると焦げやすい」と、家庭では難しさを感じることもありますよね。
2026年9月28日放送のNHK『きょうの料理ビギナーズ』では、料理研究家・藤野嘉子さんの「さばのみそ煮」が紹介されました。
このレシピの特徴は、さばを煮る前に皮から焼くこと。皮を香ばしく焼いてから煮ることで、さば特有のくせを抑えながら、うまみを閉じ込めます。さらに、しょうがとにらを組み合わせ、味にも彩りにも変化をつけた一品です。
📺 きょうの料理ビギナーズで紹介された「さばのみそ煮」
番組のレシピでは、さばの切り身に十文字の切り目を入れ、皮側を約2分間焼いてから煮汁を加えます。
水と調味料、しょうがを加えてふたをし、まず約5分間加熱。そのあとふたを外し、煮汁をさばに回しかけながら、さらに約5分間煮ます。最後ににらを加え、サッと火を通せば完成です。
さばを最初から煮汁に入れるのではなく、皮を焼いてから煮ることで、香ばしさと深い味わいが生まれます。調理時間は約20分、1人分のエネルギーは410kcalです。
📝 さばのみそ煮の材料
2人分
- さば(切り身):2切れ(200g)
- しょうが:10g
- にら:2/3ワ(70g)
- 水:カップ3/4
- 油:小さじ2
煮汁の調味料
- 酒:大さじ3
- みりん:大さじ3
- しょうゆ:小さじ1
- 砂糖:大さじ1と1/2
- みそ:大さじ2
さばは、二枚おろしにした半身をさらに半分に切ったものを使います。小さめのフライパンを使うと煮汁に深さが出て、さばに味をからめやすくなります。
🍳 さばのみそ煮の作り方
1.しょうがとにらを切る
しょうがは薄切りにします。皮がきれいで気にならなければ、皮つきのまま使っても構いません。
にらは根元を切り落とし、3cm長さに切ります。にらは火が通りやすいため、この段階で用意しておき、仕上げに加えます。
2.さばの水気を拭く
さばはキッチンペーパーで包むようにし、表面の水気を丁寧に拭き取ります。
水分が残っていると、フライパンに入れたときに油がはねやすくなります。皮に焼き色もつきにくくなるため、皮側だけでなく身側もしっかり拭きましょう。
3.皮に十文字の切り目を入れる
さばの皮側に、包丁で浅く十文字の切り目を入れます。
切り目を入れることで、身の厚い部分まで火が通りやすくなります。また、加熱による皮の縮みを抑えられるため、見た目もきれいに仕上がります。
身を深く切り離さないよう、皮から身の表面に届く程度の浅い切り目にしましょう。
4.さばの皮を焼く
小さめのフライパンに油小さじ2を入れ、中火で熱します。
さばの皮を下にして並べ、約2分間焼きます。皮に焼き色がついたら、身を崩さないようフライ返しを使って裏返しましょう。
入れた直後から動かすと皮がはがれやすくなります。焼き色がつき、自然にフライパンから離れやすくなるまで待つのがポイントです。
5.水と調味料を加える
さばを裏返したら、水カップ3/4を注ぎます。
酒、みりん、しょうゆ、砂糖を順に加え、最後にみそを入れます。みそは菜箸などで煮汁に溶き、全体になじませましょう。
薄切りにしたしょうがも加えます。
6.ふたをして約5分煮る
煮汁が煮立ったら、表面に浮いてきたアクを取り除きます。
フライパンにふたをし、火加減を調整しながら約5分間煮ます。強く煮立て続けるとさばの身が崩れやすいため、煮汁が静かに沸く程度を保ちましょう。
7.煮汁を回しかけながら煮る
ふたを外し、さらに約5分間煮ます。
煮汁をスプーンや玉じゃくしですくい、さばの表面へ何度か回しかけます。さばを何度も裏返さなくても、上側に味と照りをつけられます。
煮汁が少しとろりとして、さばの表面につやが出るまで煮詰めましょう。
8.にらを加えて仕上げる
フライパンの空いているところに、3cm長さに切ったにらを加えます。
にらがしんなりするまでサッと煮たら完成です。加熱しすぎると色や香りが弱くなるため、最後に加えて短時間で仕上げます。
🔥 さばの皮を焼いてから煮る理由
このレシピで最も大切なのが、さばの皮側を焼いてから煮る工程です。
皮に焼き色をつけることで香ばしい風味が生まれ、さば特有のくせが感じにくくなります。また、表面が焼き固まるため、煮ている間に身が崩れにくくなるのもメリットです。
焼き色がつく前に動かすと、皮がフライパンに付いてはがれることがあります。皮を下にして入れたら、約2分間はなるべく触らずに焼きましょう。
✖️ 皮に十文字の切り目を入れる意味
さばの切り身は、中央部分に厚みがあります。皮に十文字の切り目を入れると、熱と煮汁が身の厚い部分に届きやすくなります。
さらに、皮と身は加熱したときの縮み方が異なります。そのまま加熱すると皮に引っ張られて身が反りやすくなりますが、切り目を入れておけば形を保ちやすくなります。
切り目から煮汁が入りやすくなるため、味のなじみもよくなります。
🥄 みそは最後に加えて溶きのばす
煮汁の調味料は、酒、みりん、しょうゆ、砂糖を加え、みそを最後に入れて溶きます。
みそを先にフライパンへ直接入れると、一か所に固まって溶け残ることがあります。ほかの調味料と水が入った状態で最後に加え、菜箸で少しずつ溶きのばすと、煮汁全体に均一になじみます。
みそには糖分やたんぱく質が含まれ、煮詰まると焦げやすくなります。加えたあとは火加減に注意し、煮汁が少なくなりすぎないよう確認しましょう。
🔄 煮汁を回しかけると身を崩さず味がなじむ
さばを煮汁に完全に沈めなくても、煮汁を表面へ回しかければ、上側にも味と照りをつけられます。
煮魚を何度も裏返すと、やわらかくなった身が崩れたり、皮がはがれたりする原因になります。さばは動かさず、スプーンや玉じゃくしで煮汁をすくってかけましょう。
煮汁が少し煮詰まってから回しかけると、とろみのあるみそだれが表面にからみやすくなります。
🌿 にらを最後に加えるのがポイント
さばのみそ煮には、ねぎやごぼうを合わせることもありますが、番組のレシピではにらを添えます。
にらの香りは、甘辛いみそ味や脂のあるさばと好相性です。緑色が加わることで、茶色くなりがちな煮魚の彩りもよくなります。
にらは火の通りが早いため、さばを煮終える直前に加えます。サッと煮る程度にすると、鮮やかな色と香り、ほどよい食感を残せます。
🐟 さばの臭みを抑えるポイント
さばの臭みを抑えるには、次のポイントを意識しましょう。
- 鮮度のよい切り身を選ぶ
- 調理前に表面の水気を丁寧に拭く
- 皮側を香ばしく焼く
- しょうがを加える
- 煮立ったときのアクを取り除く
- 煮汁をしっかり煮立ててから煮る
さばの表面にドリップが残っていると、くせを感じやすくなります。パックから取り出したら、最初にキッチンペーパーで水気を拭くことが大切です。
🧂 使うみそで味はどう変わる?
家庭にある米みそや合わせみそで作れます。
淡色みそを使うと、比較的まろやかで食べやすい味に仕上がります。赤みそを使うと色が濃くなり、コクや渋みを感じる力強い味わいになります。
みそは商品によって塩分や甘みが異なります。塩気の強いみそを使う場合は、しょうゆやみその量を少し控え、味を見ながら調整してください。
👧 子ども向けに作る場合は?
子ども向けには、しょうがを少なめにすると辛みを感じにくくなります。にらが苦手な場合は省くか、やわらかく煮たねぎや小松菜などに置き換えてもよいでしょう。
さばには骨が残っている場合があります。特に中央の太い骨や腹骨だけでなく、小骨も確認し、大人が丁寧に取り除いてから取り分けてください。
甘めに仕上げたい場合でも、砂糖を大幅に増やすと焦げやすくなります。まずはレシピどおりに作り、食べるときに煮汁を少量多めにからめるのがおすすめです。
🧊 保存方法と温め直し方
さばのみそ煮を保存する場合は、粗熱を取ってから煮汁と一緒に清潔な保存容器へ入れます。冷蔵庫で保存し、翌日を目安に早めに食べ切りましょう。
煮汁と一緒に保存すると、さばの表面が乾燥しにくくなります。ただし、時間がたつほど味が濃く感じられることがあるため、保存期間を長くしすぎないようにします。
温め直すときは、小さめのフライパンや鍋に煮汁ごと入れ、少量の水を加えて弱火で温めます。電子レンジを使う場合は、さばの破裂や乾燥を防ぐため、ふんわりとラップをかけて短時間ずつ加熱してください。
❓ さばのみそ煮のよくある疑問
Q.塩さばでも作れますか?
A.作れますが、塩さばにはすでに塩味がついています。しょうゆやみその量を控え、味を見ながら調整してください。塩分の強い塩さばより、甘塩タイプが使いやすいでしょう。
Q.冷凍さばでも作れますか?
A.冷凍さばでも作れます。冷蔵庫で解凍し、表面に出た水分をキッチンペーパーでしっかり拭いてから使用してください。骨取りさばを使う場合も、骨が残っていないか確認しましょう。
Q.さばに熱湯をかける霜降りは必要ですか?
A.今回のレシピでは霜降りをせず、皮を焼いてくせを抑えます。水気を拭き、皮にしっかり焼き色をつける工程が重要です。
Q.みそが煮汁に溶けません。どうすればよいですか?
A.みそを小さな器に入れ、フライパンの煮汁を少量加えて先に溶いてから戻すと、均一になじみます。さばの身を菜箸で触りすぎないよう注意してください。
Q.煮汁が水っぽい場合はどうしますか?
A.ふたを外し、さばに煮汁を回しかけながら弱めの中火で少しずつ煮詰めます。強火にするとみそが焦げやすいため、煮汁の量を確認しながら加熱してください。
Q.煮汁が焦げてしまう原因は?
A.火が強すぎる、フライパンが大きすぎて煮汁が広がっている、煮詰める時間が長すぎるといった原因が考えられます。小さめのフライパンを使い、ふたを外したあとは煮汁の状態をこまめに確認しましょう。
Q.この料理は和食ですか?
A.はい、和食に分類して問題ありません。みそ、酒、みりん、しょうゆを使って魚を煮る、日本の家庭料理を代表する煮物の一つです。
🍚 香ばしく焼いた皮と甘辛いみそ味で、ご飯が進む一品に
『きょうの料理ビギナーズ』で紹介された「さばのみそ煮」は、皮を焼いてから煮ることで、さばのくせを抑えながら味わい深く仕上げるレシピです。
皮に十文字の切り目を入れ、水気をしっかり拭いてから約2分間焼く。このひと手間によって香ばしさが生まれ、煮ている間の身崩れも防ぎやすくなります。
煮汁は、みそを最後に加えて丁寧に溶き、ふたをして中まで火を通します。仕上げは、さばを裏返さずに煮汁を回しかけることで、形を保ちながら味と照りをまとわせられます。
最後に加えるにらの香りと彩りも、このレシピならではの魅力です。定番のさばのみそ煮を少し違った作り方で楽しみたいときに、ぜひ試してみてください。

