6月3日 17:53 帯状疱疹ワクチンとは?──予防効果と「認知症にも効く」という噂の真相 | マーケターのつぶやき

帯状疱疹ワクチンとは?──予防効果と「認知症にも効く」という噂の真相

帯状疱疹は「水ぼうそう」の再発⁉ 意外と身近な病気

「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」という言葉、聞いたことはあるでしょうか?

帯状疱疹は、子どもの頃にかかった水ぼうそうウイルス(VZV)が、体内に潜伏したまま加齢やストレスで再活性化して起こる病気です。
以下のような特徴があります。

  • 皮膚に帯状の発疹と強い痛みが出る

  • 50歳以上で発症率が高まり、一生のうち3人に1人がかかるとも言われている

  • 回復後も神経痛が長期間続くケースがある(帯状疱疹後神経痛)

「ある日突然、背中にズキズキとした痛み。何かの拍子で触れただけでもピリッと走るような刺激が──」
そんな帯状疱疹、実は50歳を過ぎた日本人の3人に1人が経験すると言われています。

さらに最近では、「このワクチンが認知症予防にもつながるのでは?」という話題も注目されつつあります。
今回は、帯状疱疹ワクチンの効果や仕組み、そして“噂の真相”についてなどについて、ご紹介します。

帯状疱疹ワクチンの種類と違い

現在、日本で受けられるワクチンには2種類あります:

① 生ワクチン(商品名:ビケン)

  • 接種回数:1回のみ

  • 効果:発症予防効果は約50%

  • 対象:50歳以上(免疫が極端に低下している人には不向き)

  • 持続期間:5〜10年程度

  • 費用の目安:7,000〜9,000円(自費)

② 不活化ワクチン(商品名:シングリックス)

  • 接種回数:2回(1回目の約2か月後に2回目)

  • 効果:発症予防効果は90%以上、後遺症予防にも高い効果

  • 対象:50歳以上(免疫が低い人にも接種可能)

  • 持続期間:10年以上とされる

  • 費用の目安:1回約20,000〜25,000円(合計で約4〜5万円)

※どちらも健康保険の適用外ですが、自治体によって助成がある場合があります。

自治体によって費用補助も!接種前にチェックしたい「助成制度」

帯状疱疹ワクチンは健康保険が適用されないため、原則「全額自己負担」となりますが、自治体によっては費用の一部を助成する制度があります。

助成制度の主なポイント:

  • 対象年齢:多くは50歳以上や、年度内に満60歳になる人など

  • 助成額:ワクチン1回あたり5,000円〜10,000円(自治体によって異なる)

  • 対象ワクチン:シングリックスのみ、またはビケンのみ、あるいは両方

  • 申請方法:接種前の申請が必要な場合が多い

  • 窓口:市区町村の保健所・健康課など

例:助成がある自治体(一部)

  • 東京都渋谷区:シングリックス接種に対し1回10,000円を2回分まで助成

  • 大阪市:50歳以上を対象に、生ワクチン5,000円、シングリックス10,000円を助成

  • 福岡市:年度内に満60歳になる市民を対象に、最大20,000円助成

※助成内容や対象者は年度によって変更されることがあります。
お住まいの自治体の公式サイトまたは保健所に確認しましょう。

🏙 自治体による帯状疱疹ワクチン接種費用の助成制度

帯状疱疹ワクチンは原則として任意接種であり、健康保険の適用外となるため、全額自己負担が基本です。しかし、多くの自治体では、50歳以上の住民を対象に、接種費用の一部を助成する制度を設けています。

💡 助成制度の概要

  • 対象年齢主に50歳以上(自治体によって異なる)

  • 助成額

    • 生ワクチン(ビケン):自己負担額3,000~5,000円程度

    • 不活化ワクチン(シングリックス):自己負担額10,000~12,000円程度×2回

  • 助成回数生涯1回限りの助成が多い

  • 申請方法接種前に予診票の取得や申請が必要な場合が多い

具体的な助成内容や申請方法は自治体によって異なりますので、お住まいの自治体の公式ウェブサイトや保健所にて最新情報をご確認ください。

🗂 都道府県・政令指定都市別の助成状況

以下に、いくつかの自治体の助成制度の例を挙げます。

📍 埼玉県川口市

  • 対象者50歳以上の市民

  • 助成内容

    • 生ワクチン:1回接種、自己負担額4,000円

    • 不活化ワクチン:2回接種、1回あたり自己負担額12,000円

  • 注意点助成は生涯1回限り。過去に助成を受けたことがある場合は全額自己負担となります。

📍 東京都新宿区

  • 対象者50歳以上の区民

  • 助成内容詳細は区の公式ウェブサイトで確認可能

  • 申請方法助成を受けるには、区発行の予診票が必要。申請から予診票の到着まで2~3週間程度かかるため、早めの手続きが推奨されます。

📍 東京都豊島区

  • 対象者50歳以上の区民

  • 助成内容令和5年6月より、帯状疱疹ワクチン任意予防接種の費用の一部を助成

  • 注意点助成を受けるには、区発行の予診票が必要。予診票がない場合は全額自己負担となり、償還払い制度はありません。

その他の自治体の助成状況については、以下の資料をご参照ください。

帯状疱疹ワクチンは、原則として健康保険が適用されず、費用は自己負担になりますが、多くの自治体では50歳以上の住民を対象に費用の一部を助成する制度を実施しています。
助成内容や申請方法は自治体ごとに異なるため、接種を考えている方は早めにお住まいの市区町村のホームページや保健所で最新情報を確認しておくと安心です。

将来の健康リスクを減らすためにも、「今の自分にとって必要かどうか」を考え、必要であれば医師に相談しながら接種を検討してみてはいかがでしょうか。

認知症にも効果があるって本当?

最近、帯状疱疹ワクチンが「認知症予防にもつながるのでは?」と注目されています。これは、海外の複数の研究結果によるものです。

主な研究内容(例)

  • ワクチン接種者の方が、非接種者よりも認知症の発症率が低かった

  • 帯状疱疹などのウイルス感染による神経炎症が、認知症リスクと関係している可能性がある

ただし、日本のガイドラインでは、

  • 現時点で「帯状疱疹ワクチン=認知症予防」と断言するには不十分

  • あくまで「将来的に期待される効果の可能性」という位置づけ

ワクチンは受けるべきか?

以下のような方には、接種を前向きに検討する価値があります。

  • 50歳以上で、体力や免疫力に不安がある

  • 帯状疱疹後の神経痛を絶対に避けたい

  • 家族や親の介護などで長期的な健康リスクを減らしたい

  • 自治体の助成対象年齢に該当する

自治体の助成制度を活用すれば、自己負担を抑えて接種できる場合もあります。
費用の面で迷っている方も、一度お住まいの自治体情報をチェックしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

帯状疱疹は「かかってからでは遅い」と言われる病気のひとつです。
予防できる病気は、できるうちに対策を。

「自分にはまだ関係ない」と思っていた人こそ、これを機にワクチンという選択肢を知ってみてください。
費用や副作用の心配がある方も、一度かかりつけ医に相談することで、不安は大きく減らせます。

健康寿命を延ばす一歩として、今できる予防を考えてみませんか?