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BASEやShopifyだけじゃない!今選ぶべき自社ECカートとは?

ネットショップを開設する際、自社ECサイトの構築方法として選ばれるのが「カートシステム」です。しかし、一口にカートと言っても、機能や連携の自由度、事業形態との相性などに違いがあります。

今回は、主要なECカートを「どんな事業者に向いているのか」という視点で分類しながら、各カートの特徴とマーケティングツールとの連携状況をご紹介します。

向いている事業者別|主要カートの特徴

Shopify(ショッピファイ)

向いている事業者:D2C・越境EC・拡張性重視の中〜大規模事業者

デザインや機能拡張の自由度が高く、世界中で利用されているECプラットフォーム。越境ECや独自のカスタマイズ、アプリ連携にも強みがあります。ただし、マーケティングツールの連携には専門知識が必要な場合もあるため、開発体制がある企業に適しています。

ecforce(イーシーフォース)

向いている事業者:D2C特化・単品リピート通販に強い中規模以上の事業者

高機能なマーケティング機能と分析ツールを標準搭載。LP一体型カートとしても人気があり、リピート通販や定期購入モデルに強みがあります。CV計測やタグ設置の自由度も高く、スケーラブルな運用が可能です。

futureshop(フューチャーショップ)

向いている事業者:ブランド系ECや中〜大規模向けに特化したD2C事業者

デザイン自由度とSEO施策に強みがあり、マーケティング連携やOMO支援も充実。外部サービスとの接続性やタグ管理も柔軟で、専門的な施策にも対応しやすい設計です。

ショップサーブ(Eストアー)

向いている事業者:中小規模の物販EC・シンプル運用を希望する法人向け

電話サポートなど国内らしい手厚いサポートが魅力。拡張性は限られますが、基本機能が揃っており、初めてのECにも適しています。Eストアーの名でも知られており、比較的認知度は高めです。

MakeShop(メイクショップ)

向いている事業者:中規模以上の本格EC・モールからの卒業組

初期費用を抑えつつも、多機能で高度な施策が実行可能。独自ドメインや外部連携、広告タグ管理にも対応しており、特にモールから自社ECへ移行したい事業者に選ばれています。

カラーミーショップ

向いている事業者:小〜中規模の個人・クリエイター・地方事業者

使いやすくコストパフォーマンスに優れ、デザインテンプレートも豊富。GTM対応など高度な機能にも対応可能で、将来的に成長を見据えた個人事業者や中小企業にもおすすめです。

Bカート(BtoBカート)

向いている事業者:BtoB特化・法人取引・掛け払い対応が必要な事業者

会員制EC・卸販売に特化しており、価格表示や決済条件の個別設定が可能。法人間取引に必要な機能が整っているため、BtoB事業者には最適です。

BASE(ベイス)

向いている事業者:個人・小規模事業者・初めてネットショップを持つ人

無料で簡単にショップを開設できるのが最大の魅力。初期投資を抑えてスタートしたい方に人気。ただし、広告タグの設置に制限があるため、本格的なマーケティング施策を展開したい事業者には不向きです。

STORES(ストアーズ)

向いている事業者:小規模店舗や実店舗併用のEC初心者

POSや予約機能など実店舗連携が可能。BASEと同様、使いやすさが特長ですが、広告タグの設置などでは制限があり、自由度は限られます。シンプルな運用を求める方向けです。

広告タグ・GTM・CRM連携など、カートごとの対応状況

マーケティング施策を行う上で、Googleタグマネージャー(GTM)や広告タグの設置が可能かどうかは非常に重要な要素です。以下、主要カートの対応状況を文章で整理しています。

  • Shopify:自由度は高いが、広告タグやGTM設置にはHTML/CSS/JSの知識が必要な場面も多く、開発者による対応が前提となる。

  • ecforce:CV計測や広告タグの設置に柔軟に対応。CRMツールとも標準で連携しやすく、マーケ施策が組みやすい。

  • フューチャーショップ:GTM設置に対応しており、CRMやメール配信ツールとも連携可能。マーケティング基盤としても優秀。

  • ショップサーブ:タグ設置は可能だが、自由度や連携性はやや限定的。シンプルな施策には問題なし。

  • MakeShop:タグ設置・GTM・CRMツール連携に対応。中〜大規模向け施策も可能で、柔軟性は比較的高い。

  • Bカート:BtoB取引に特化しており、広告施策よりも業務効率化・営業支援の面での連携が中心。

  • BASE:広告タグの設置に制限があり、GTM連携も標準では非対応。広告運用を本格化させるには不向き。

  • STORES:BASEと同様にタグ設置の制限あり。シンプルな運用に向くが、マーケティング面での拡張には限界がある。

  • カラーミーショップ:GTMや広告タグ設置に対応。連携の柔軟性があり、中小規模でも本格施策が可能。

よくある質問(FAQ)

Q. GTMが使えないカートでも広告運用はできますか?
A. 可能ですが、タグ設置が手動になるため、運用の手間やトラッキングの精度に影響が出ることがあります。

Q. ノーコードで始めたいけどマーケ連携もしたい場合は?
A. STORESやBASEは操作性は高いですが、マーケティング連携に制限があります。中長期運用を視野に入れるなら、カラーミーショップやMakeShopも検討するとよいでしょう。

カートの選定は目的と成長ステージで決める

ECサイト構築においては、目的・事業規模・マーケティング方針に応じてカートを選ぶことが、長期的な成功につながります。

  • 初期コストを抑えて始めたいなら「BASE」「STORES」

  • 本格的なマーケ施策を展開したいなら「ecforce」「フューチャーショップ」「Shopify」

  • 法人取引が主なら「Bカート」

  • 柔軟な運用をしながら成長したいなら「MakeShop」「カラーミーショップ」

また、マーケティングツールとの連携状況や広告タグ設置の自由度も、後から大きな差になる部分です。事業の成長を見据えて、今後やりたいことに対応できるカートを選定しておくのがいいでしょう。